「がんと歯医者と歯周病。」そんなカテゴリのタイトルをつけたのは…

がんと歯周病は、ある意味で似ている気がしたので。

それと、私にがんの確定診断が出た時に、
早速「中咽頭がん 歯医者」「中咽頭がん 抗がん剤 副作用 口内炎 予防」などのキーワードでググったのですが、グーグル先生はあまり答えを持っていらっしゃらなかったので、では、実際に中咽頭がんになった歯医者さんの私がブログ内で書いてみようかと思った次第です。

ちなみに「中咽頭がん 芸能人」とググると真っ先に、「ワッキー」とグーグル先生は答えてくれます。

私は、ワッキーと同じがんでございます。
がん仲間、がん友でございます。

歯科医師芸人の私としましては、この上ない幸せでございます。

がんは、その治療、再発防止も含めて長く付き合う病気の一つなのだと思います。
がんも含めて、実は完全に治る病気というのは、そう多くはありません。

高血圧も糖尿病もうつ病も、そして歯科医師の私が扱う歯周病も治ったとは言い切るのは難しい「慢性疾患」です。がんも特別な病気ではなく、こうした慢性疾患と同じだと考えるのが正しい捉え方なのだと思います。

だとすれば、私が毎回初診で患者さんに話しているように、予防歯科とは、病気(歯周病やむし歯)があってその原因が分かっていれば必ず予防方法があり予防はできる。

つまり、その原因におけるの自分が持っているリスクの高い低いを検査で確認して、リスクが高ければ低くするための治療、対策を行い、リスクが低いものはそれを維持するためにおうちでのホームケアや歯科医院でのメンテナンス(歯石取りやお口のクリーニング)の定期的な予防歯科を行ってゆく、そういった意外とシンプルな事です。

是非とも皆さんには、大切な歯も体も定期的な検査をお勧めいたします。

抗がん剤への準備

腕に中心静脈カテーテルPICC(ピック)の設置

来週から化学療法の抗がん剤を点滴で入れる「ピックカテーテル」を上腕に設置してきました。

ちょっぴり「機械人間」な感じです。

ここから抗がん剤を入れてゆきます。

一度ピックを設置すると毎回点適時に針を刺さないで良いので、毎回痛い思いをしないで良いのと、抗がん剤は正常な細胞も攻撃するので点滴が少しでも針の周りに漏れるとその周囲の皮膚が壊死を起こしてしまうこともあるので、これはありがたい医療の進歩です!

私が受ける「シスプラチン」と言う抗がん剤治療は副作用が大変そうですが、「修行」だと思ってがんばりマッスル!🌟

「癌」ではなく「がん」を選んだわけ

なぜ、ブログで使う文字に「癌」や「ガン」ではなく「がん」をチョイスしたのか

私は歯医者として今回がんになってみて、直感的に癌と「闘う」と言うイメージではなく、「共存する」というイメージでいかないといけないのではないかと思いました。詳しくは、後ほど書きます。


文字的に「癌」は、重い感じで、文字的にも強そうな感じ。ガンダムでいうと「ドム」的な感じです。「ジェット・ストリーム・アタック」された日には、アムロも私もひとたまりもありません。

「ガン」は、文字の形的にとがって痛い感じです。

そして「がん」は、丸い感じで共に共存できそうな感じだったので「がん」をチョイスしました。

これからの化学放射線治療はつらい治療になると思いますので、ブログだけでもせめて笑いか、ユーモアか、お役立ち情報で終わらせることができれば、気持ちも明るく保てるのではないかと感じました。
「笑いは社会の潤滑油」ですから。

「終わり良ければ、始め良し」のような感じで書くことができればうれしいです。

がんと歯医者と歯周病

2021年7月

私(47歳、男性、職業:歯科医師)、初期の「中咽頭がん:頚部リンパ節転移」となりました。
2~3ヶ月ほど入院治療し、化学放射線治療を受けることとなりました。

現在はコロナ禍と言うことで、入院中は家族とも全く会うことができず、入院早々滅入っておりますが、入院中は口角を上げて、笑顔を作って免疫力を上げて完治をしたいと思います。

がん治療を受けるにあたり、私と同じ咽頭がんをはじめ、たくさんの方の闘病ブログを読ませてもらいました。

精神的にひどく落ち込み悲しんでいるとき、同じ病気で頑張ってる人の情報が欲しかったからです。

経験者の情報は何よりもありがたく、私自身も自分の治療方法の選択にも大いに役立ちました。

精神的な部分、がん治療中の生活面での苦労、工夫、知恵、こういうことは、お医者さんからの説明より経験者からの情報のほうが役立つことも多かったように感じます。

私自身、治療を受ける前に、できるだけ多くの正しい情報を知り、そして自分はどうするかの判断をしたかったのです。
「いいな」と思ったことは、どんどん取り入れてみたいと思いました。

その「恩返し」もしたいと思い、歯科医師としてがん患者として皆さんのお役に立つ情報を綴ってみようと思いました。

そのためにも、このブログでがん入院生活での気づきや、お役立ち情報を皆さんにユーモアも交えながらご提供できればと考えております。

よろしくお願いいたします。