「歯を失うと記憶力が低下」の研究結果!

食事を楽しむためには健康な歯が不可欠。
何しろ人工の歯は治療費の負担も大きいのですが、それだけではないようです。
ノルウェーとスウェーデンの大学による共同研究チームの発表によると、人工の歯ではない天然の歯の数と記憶力には相関関係があるということが最近の研究によって明らかになりました。
今回の研究は、55才から88歳までの273人の参加者を対象に行われました。
参加者の歯の数は平均22本と、すべての歯がそろっている場合よりも10本少なく、失った歯の70%は臼歯の歯でした。
研究チームが対象者に記憶力テストを実施した結果、天然の歯の数が多いほど記憶能力が高い傾向が認められたということです。
では、天然の歯が多いとなぜ記憶力が高いのでしょうか?著者の見解によると、天然の歯から人工の歯に変わることで「歯の感覚」が低下し、脳に送られる信号が減ってしまうことや、「かむ力」の影響などが考えられます。
「かむ力」が大きいと、脳への血流が増え、脳の広範囲の部位の活動が活発になります。



また、歯を失うことによる食生活の変化も見逃せません。
特定の食べ物を避けるようになり、ビタミン、タンパク質の摂取量が減ることが脳の活動に影響を与える可能性があるとも言われています。



先日、国内でも、奥歯のないマウスは記憶力が低下するなど、アルツハイマー病の症状が悪化しやすいとの実験結果がも報告されています。
理由はいろいろと考えられますが、歯を長く健康に保つことは、記憶力を維持することにもつながるようです。



頭の健康を良好に保つためにも、歯のケアにより意識を高めていきたいと思います。