元フジテレビアナウンサー笠井アナから教えてもらった法則

がんと告知されたから、がんに関する書籍や、闘病記の本を30冊ほど読みました。

その中で、私が心をネガティブからポジティブに「チェンジ」することができた本の一節を紹介いたします。

元フジテレビアナウンサーでがんサバイバーの笠井 信輔アナウンサーの

「生きる力 引き算の縁と足し算の縁」

の中の一節です。

・笠井アナからの法則

「私は東日本大震災の時に得た経験を今、強く感じています。
それは『引き算の縁と足し算の縁』という自分なりの考え方です。

東日本大震災で当初、被災者の皆さんは、
『あの人が亡くなった、この人が行方不明になった』と
失った縁のことを引き算のように数えていました。

でもある時から『避難所であの人に会えた。病院でこんな先生と、ボランティアの方と知り合えた』といった足し算の縁を語る人が増えてきて、そうした人から復興の中心人物になっていったんです。

そのスイッチの切り替えというのはとても大事で、実は僕は、がんと分かって『あの仕事がなくなった、この仕事もなくなった』と山のような仕事のキャンセル、引き算ばかり考えていたんです。

でもこれからは新たな出会いがいくつもあるはずなんです。病院あるいはオンライン上での皆さんとの出会いといったものなどを大切にして、『この病気になったので、こうなれたんだ』という自分に気持ちを切り替えて生きていこう、闘っていこうと思っています。これは、東日本大震災で被災した皆さんから学んだことです。

健康なときには講演会などでこのお話を「被災者の皆さんの強さ」、「困難に立ち向かってゆくときの生きるヒント」としてお話をしていました。

しかし、自分が生きるか死ぬかの病気となってしまったときに「まさにこれこそが自分が必要としていることなんだな」と。

最悪の状況の中でも自分にプラスとなっていくものを見つけ出して貯金してゆく

そう、自分にも言い聞かせていました。」

この考え方を私も意識して、これからの人生を前向きに生きていきたいと思います。

「抗がん剤の副作用の口内炎には、どの歯磨き粉とうがい薬が効くのか選手権」の中間報告!

シスプラチンによる抗がん剤治療が始まって約2週間。

副作用で、一番つらいのは、胃のムカムカ感です。

二日酔いの感じから車酔い程度に治まりましたが、24時間この感じが続きますので食欲がわきません。

ところで、今現在のお口の中の変化と対策をお伝えいたします。

通常の歯みがきとうがいには、以前紹介した最強コンビ「システマSPTジェル+システマSPTメディカルガーグル」 を毎日使っております。

抗がん剤開始後、1週間目ぐらいは口内炎もできず順調、順調!

だったのですが、やはり「医食同源」。

食欲がわかず食べる量が減りますと入院中は「免疫力」が真っ先に落ちてきます。

すると口の中はバイ菌だらけな(実はお尻よりも面積あたりのバイ菌の数が多い!)ので一番最初にダメージ(口内炎)が出てきます。

私の場合は、さらに放射線治療による唾液量の減少によりバイ菌をやっつけてくれる唾液の殺菌力も低下してしまいました。

食欲が減ることによる「免疫力の低下」+唾液量の減少による「お口の中のバイ菌の増殖」
によってとうとう10日目に舌の先端に小さい白い「口内炎」のができはじめました。

そこで、歯科医師としての私の対策。

食欲アップのために・・・食欲が減った原因は、味覚異常でした。薄味の病院食の味と匂いで病院食が全く食べられなくなってしました。

味覚障害を分析してみると、分かるのは、濃い味付け、酸味、甘みです。

薄い味付け、その匂いはすぐに「吐き気」につながってしまいます。

食べてみても食感、味は「紙粘土」のような、ボサボサで無味な味がします。(って、紙粘土食べたことあるんかい!)

病院食を見ること自体がストレスになってしましました。

まずは、「食」のストレスを減らそうと、栄養士の先生と相談して病院食を朝だけにして、昼と夜は売店からパンやお弁当を買ってきて食べられるもので「カロリーを稼ぐ」こととしました。

売店で、本町リスドールのパン発見!ラッキー!

コレは、「肉じゃがコロッケパン」

オススメは、小さいフランスパンで作った調理パン🍞です。

ありがたい!です。

「食」がストレスになってしまうと、体の免疫力は一気に下がってしまうのだと改めて感じました。

唾液量の減少による「お口の中のバイ菌の増殖」 への対策は、2通り考えました。

1つ目は、口内炎の炎症を抑えるための「アズノールでのうがい」

「抑(おさ)え」のスタイルです。

2つ目は増殖したばい菌を、無差別に徹底的に倒す「イソジンでのうがい

こちらの方は、いわゆる「攻め」のスタイルです。

ちなみにイソジンは、日本では最強部類のうがい薬です。
下記のような特徴があります。

・各種の細菌、真菌、ウィルスにまで広範囲の微生物に対して迅速な殺菌・消毒効果を発揮します。

ちなみに、お口の中での真菌は舌苔の中いるラスボスです。また、ウィルスにまで効いてくれるうがい薬はなかなかありません。

・細菌が自分たちを守るためのバリア、バイオフィルムに浸透しその中にいる細菌をやつっけてくれます。

このうがい薬は、言ってみれば、呪文界の「バルス」的な存在です。

ただし!

使い方には、ご注意を!
必ず、水での「空うがい」をしてください。
殺菌能力が強いがゆえに、水での空うがいをしないと、細菌達はガンガン殺菌されはしますが、その強さゆえに残ったイソジンがお口の粘膜の治りに悪影響を与えてしまします。

空うがいをすれば、残留するイソジンの量を少なくコントロールできますので、粘膜の治りが通常に戻ります。

で、今回は、直感的に「攻め」でいこうと思いました。

ということで、イソジン+空うがいを1日10回ほど行った結果、口内炎の芽は、見事消えました!

めでたしめでたし。(イソジンにアレルギーのある方は、他の方法をお試しください)

お後がよろしいようで。

がんと告知と心への影響

がんの告知を受けた人の心理学的な時系列での変化です。

がん告知を受けた人の多くは、今までに感じたことがない初めての「ショック」を感じた時と同じように

恐怖と不安→否定→怒り→落胆→回復

という心理状態をたどります。

もともとポジティブな性格だった方は立ち直りやすいのですが、ひとりで悩みを抱えがちだった方はふさぎ込み、生きる気力を失ってしまう傾向にあるようです。

悩み抜いた結果、抑うつ状態に移行してしまうケースも珍しくありません。  

そういう患者さんに対して、私は自分の経験からこう伝えたいです。

「自分ひとりではどうにもならないときは、仲間のところに行きましょう、話をしてみましょう」  

孤独にひとりで悩んでいては、どんどん世界が狭まってしまいます。

そもそも、個人の発想の範囲はかなり狭いものです。

それでは、いつまで経っても現状から抜け出すことはできないでしょう。

この心の変化は私と私の子供達が好きなスターウォーズの映画の一節にもありました。

その一節

“Fear is the path to the dark side…fear leads to anger…anger leads to hate…hate leads to suffering.”

和訳すると

「恐怖はダークサイドへの入り口だ。
恐怖は怒りへと導き、怒りは憎しみへと導く、そして憎しみは苦しみへと導くのだ」

マスター・ヨーダが若きアナキン・スカイウォーカーに説いた名言。

アナキンがダークサイドに堕ちた本質も
「恐怖心」が始まりでした。

誰でも恐怖は感じるもの。しかし、惑わされてはいけません。

打ち勝つのです。

私も例に漏れず、がん告知の後は、

「何で自分が、がんになるんだ」

「今まで大きな病気ひとつしてこなかったのに、健康に気を配っていたのに」

「2人の子供と二十歳のお祝いにラピュタ(仲町のショットバー)で一緒にお酒を酌み交わす約束をしたのに、その約束も果たせないのか」

不安から、怒りにも似た思いが何故か湧いてきました。

そんな時、その答えは
意外な人が教えてくれました。
まさにそのラピュタのマスターです。

実は入院する前日に入院前の飲み納めに仲町にあるダイニングバー「ラピュタ」に行きました。

オススメメニュー
「茶そばサラダ」
「麺少なめ野菜マシマシ」です。

マスターは、あるるん畑の野菜を使ってくれるので絶品です。
みなさんぜひお試しあれ!

絶品!茶そばサラダ

そんなラピュタのマスターの答えは、

「明美ちゃん(妻)の代わりに
先生ががんになったと思えばいいじゃん」


でした。

「そっか、明美ちゃんの代わりならまあ、いいか」

私はひとりでマスター特製のジントニックを飲みながら1人勝手に自然と腑に落としていました🍸

これもある意味で私がハローアルソン フィリピン医療を支える会の医療ボランティアで学んだ、

「できる人ができない人のために何かをする」

のひとつの形だったからでしょうか。

酔ってリラックスしていたせいもあるかもしれませんが、結果オーライです。

上手く気持ちを切り替えて、恐怖から怒りに移行せずに、明るく前向きにと言う心の持ちようにチェンジすることができました。

心が追い詰められて、自分でどうしようもないときには、

「時間を変えて、場所を変えて、人を変えてみる」

他の人に話を聞いてもらうこともひとつの解決方法なのだと思います。

皆様も、ダークサイドに陥ることだけはお気をつけくださいませ。

お後がよろしいようで。

「死」から「生」を見たとき

今までは、40代という年齢的にも「死」というものは遠い存在(身近な方のお葬式で感じるぐらい)で、「生」から「死」を見てみるとけっこう死は自分にとって離れて存在する感じでした。

今回、がんをきっかけに「がん=死」と「死」を一度、自分に近づけてしまい、「死」から「生」を見てみると意外と「死」を近くに感じてしまいました。

その「感じ」は今までに味わったことのない極度の「不安」や「恐怖」を生み出すこととなりました。

今回人生で初めて病院に入院してがんに関連した書籍、ブログなどから色々な方々の言葉や動きや人生を感じると深く考えることができました。

入院してから2週間がたちます。

真夜中にも救急車のサイレンが聞こえます。

外来におりると、手術後ベッドで移動して点滴につながれた患者さんとすれ違います。

売店に行くと、車椅子で点滴をしながらニット帽をかぶった小さな女の子がお母さんと一緒に楽しそうにお昼のパンを選んでいます。

3年前、自分の父が亡くなったときも中央病院の救急外来に来ました。
その記憶も蘇ります。

「がん」になったら、お終いだと思いました。

告知された日、私は少し泣きました。

ふと「死」を意識して震えました。

私が死んだら・・・子供たちは2人ともまだ学生。

病院のローンもあるし、スタッフを路頭に迷わせるわけにはいかないし。

どうしよう。

でも、姉さんも義兄も歯科医師だし、なんとかしてくれるかな。
そんなことを考えました。

一方で、こんなことも考えました。

楽になるのかな、と。

死んでしまえば、あらゆる煩わしさから解放されます。

習慣化した毎日のストレスからも解放される。

何の義務も責任も約束も負わないで済む。

でも・・・

50 歳前で死ぬのは子供に妻にスタッフに、そして患者さんに申し訳ない。

子供達とは、行きつけのラピュタ(ダイニングバー)のマスターと一緒に、お酒を酌み交わしながら成人を祝うことをとても楽しみにしていたのに。

私の思考はあちこちへ飛び、やがてひとつの考えに至りました。

私たちはいずれは必ず死にます。

だから、安心だともいえます。

なぜならば、死ぬまでは「生きる」のですから。

だから、死ぬことは考えなくて良いのです。

生きることだけを考えれば良いのです。

選択があるとしたら、「生きるか死ぬか」ではなく、
「どう生きるか?」しかないのだと入院生活をする中で感じることができました。

一度しかない人生です。
前向きに行きましょう、そして生きましょう!

抗がん剤による食欲不振対策:フレッシュ編

抗がん剤のシスプラチンが体に入ってから1週間がたちました。

その後、ずっと二日酔いにも似た倦怠感と食欲不振が続いております🤢

自分の唾液が常に「にがすっぱく」感じます💦

そんな時は、酸味のきいた氷菓子がお口の中をさわやかにしてくれます。

森永製菓アイスボックス 
グレープフルーツ味

オススメです!
味変に、三ツ矢サイダーを注ぐのも「アリ」です。
「ガリガリ君」にも、子供の頃以来にお世話になりました。

お口の中が落ち着きます。
当たりがでたら 、もう1本!☺

抗がん剤の点滴中は、丸2日間1日中点滴を入れています。
動きづらいですね。
普段の生活のありがたみを感じます。

抗がん剤点滴後1~2週間目のこれからが
どっと副作用の来るようなので、特に強く出ると言われる「味覚障害予防」
亜鉛錠剤を先生に処方してもらっています。(薬剤師さんにさすが歯医者さんですね、と言われました。)

亜鉛は、味覚異常予防にも免疫力アップにも効果がありますので、可能であれば、ぜひとも処方してもらってください。

「医食同源」です。
食べれないと免疫力あげれませんからね。
歯科医院でも病院治療でも「食事」による「予防」は大切です。

ただ、抗がん剤治療中は、副作用により食欲が全くと言っていいほど出てきません😢

ところで、栄養士さんに「食欲がなくても、カロリーだけは取ってください。摂取カロリーが減って体重が落ちると免疫力も下がってしまうので、最悪「経鼻管」で鼻から栄養を取ってもらうことになりますよ」

と、プチ脅しをされてしまいました💦

実際、栄養不足での免疫力低下による感染症がとても怖いので大切なアドバイスです。

胃がムカムカしたときに

そこで、私は、事前にカロリー摂取用で食欲がない時でも摂取しやすい「ウィダーインゼリー」を用意していたのですが、栄養士の先生的には「ウィダーインゼリーは、カロリーを取るには良いですが、糖質が多く栄養バランスをとるにはイマイチなので、バランスよく栄養成分が入っている「カロリーメイト・ゼリー」がおすすめですよ」と教えていただきました。

カロリーメイト・ゼリー

このカロリーメイト・ゼリーは、なかなか見かけませんので大きなドラッグストアーで探してみて下さい。

ただ、私的には、
病院食の「味変」には「紅ショウガ」が最強説
もオススメしたいです。

物足りない、病院の食事に
紅しょうがの「赤」と
タバスコの「赤」で、さっぱり味変を!

以上、味変には「赤」最強説!でした。

お後がよろしいようで。